夢日記②
(確か早朝4時44分に目が覚め、二度寝したときの夢)
母校の小学校の裏庭に酷似した、広くて夏の日差しが強烈な庭にいる。
紺地に白い模様のついたロング丈ノースリーブのワンピースを着た祖母が白いジョウロを持って、花壇の花に水をやっている。奥には木陰があって、花壇はいくつもある。
「花見ていい?」
私は(現実の私の外見をしていないが)サンダルも履かずに素足で熱いアスファルトの上に立つ。こっちを見て笑う祖母の後をついていきながら、徐々に庭の奥へと移動する。
「去年は偉い人に頼まれて色々育ててたんだけどねえ、今年はやらなくていいみたいだから。好きなの育ててるわ」
そう言って花壇の一角で祖母は立ち止まる。私は花を見るが、名前が分からないため、同じ場所に植えられていた、身長の倍くらいある木を見上げる。若い小さな芽が連なるように下へ垂れている。
「これ柳でしょ。ハナヤナギ」(実際のハナヤナギではなく、存在しない植物。柳よりも葉が少し大きく、卵型をしており、ところどころ白い)
「よく知ってるね」
「これしか知らないけどね」
祖母は水をやるとずんずん奥へ行く。私は日に照らされてカラカラの茶色になっている地面の上を這いまわる蟻を、踏まないように飛び跳ねながらついていく。
死んだら可哀そうだもんなあと思う。同時に、踏んだら気持ち悪いしなあと思う。
木陰で休む?祖母に声をかける。
「でもさあ、やっぱさあ無くなっちゃうのが良いと思うんだよね。それがいいよ。無くなるってことはさあ、生まれるってことじゃん」
祖母はにこにこしながら「いいこと気づいたね」と笑ったような気がする。
瞬間的に自宅の部屋へ戻り、祖母とショッピングに出かける計画を立てている。
「早く着替えて行こう」
私は声をかけたが、祖母は突然窓辺で腹部を抱えてくの字に体を折り曲げ、わざとらしく「うう~」と悶えるような声を上げた。私は冗談かと思い入り口に立つ母親に苦笑してみせた。「すぐそういうことする」
しかし祖母の表情は苦しげなまま変わらないので、さすがに大丈夫かと思い声をかける。
目が覚める。7時20分。